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ぷりあんぷ しょのご
ぷりあんぷ しょのごは、その5ではなく、その後なのだが・・・
トランスを外に出したり、電源部をリップルフィルターにしたりして色々と流転はしていたが、今では、ほぼ作った時の姿に戻ってしまっている。
しかし、その間に転居してスピーカーを変えている。また、システムもマルチ仕様 ⇔ ネットワーク仕様の切り替えが出来る様にしたので、
それらの両立が出来て、かつ、扱いやすいボリューム位置を確保する為、出力のフラットアンプのゲインを5dBほど上げてはいるが、
十数年変わらずに、入力バッファーもフラットアンプもOPA627(BP)で聴いていた。

ところが、あついんですよねでNJM5534(DD)を聴いた時の古臭い感じが妙に気になっていて、NJMの最近の「MUSESシリーズ」を聴いてみたくなり、
OPA627と同じFET入力1回路入りのMUSES03を手に入れてみた。

ぷりあんぷの入力バッファーとフラットアンプに実装して(ステレオで計4個、±15V)聴いてみた( ↓ はフラットアンプ部)。
ぷりあんぷ しょのご_f0125367_11123263.jpg
やはり比較対象は、十数年着いていたOPA627(BP)とになるのだろう。

去年の暮れに付け替えてみたが、ちょっとしたエクスキューズがあった。何か接続を変えたりした時はテストCDのLRチェックと
バランス・位相チェックを必ずかけるのだが、バランスチェックのアナウンスが真ん中に定位しないのだ。
チャンデバ.のインプットボリュームをクリクリやるとLchの方が1目盛り(0.5dB)くらい低い出力だったのだ。
同じオペアンプを2chで2個ずつ使っている。色々と入れ替えてやれば良いかとも思ったが、その日は時間的に遅くなってしまったので、
ぷりあんぷのボリュームを12時くらいにして適当なCDをリピートにして、パワーアンプを切って音無しにして寝てしまった。
翌日聴いてみれば、なんてことないピシッと真ん中定位が出来ていた。ちょっと、遣り半端で寝てしまったバツの悪さもあってか、
体調か気圧のせいにしてしまって、キチンと検証しないでスルーをしてしまったが、あれはなんだったのだろう?

そして、エージングなんて言葉が嫌いな方には申し訳ないが、どんどん音は変わっていく。加えて日々の環境(気候や電源環境とか)も
変わっていくし、聴くこちら側の気分や体調も変わっていく。そして、2月に入れば花粉症になって何を聴いてもホワホワになってしまうので、
もう、そう変わらなくなったかな?と思えた1月の終わりに集中的に聴いている。

オカシナ音はしない(当たり前だ)。NJM5534の昔聴いたカセットの音を思い出させるような少しレンジが狭いカサっとした感じもしない。
OPA627(BP)と比べても、高い方(基音で時報の880Hzよりもっと高い方)の情報が多い様に思う。反面、音の出方だけどOPA627(BP)の
ザ・ピラミッド型という低音の出方に比べ、それが5%くらい少ない感じがする。結果、僕のシステムでは高音が華やかすぎる気がして来て、
HI(ホーン)のレベルを落ち着きなくいじったりしてしまっている。でも、程度落ち着いてしまえば実に愉しく聴ける。

優秀な音楽エンジン(?)が入っていて、高スルーレートのオペアンプのように 『何で音楽信号なんて流すのかいな?』 という感じは全くない。
オケもピアノもヴォーカル物も聴いて面白いし(ジャズっぽいのは聴かなかったな)、音楽のグッと来る「内実」のようなものも良く出ていると思う。
それでも、大きくはみ出すような、ちょっとヤリ過ぎだよ~というところが無い辺りは、NJMの伝統なのかなと思うトコロでもある。
とても丁寧なウルトラプレーヤ-という感じで、なるほどこれは良い(1回路入りなので、もう4個、買っておこうかな)。

しかし、慣れ親しんだ音とちょっとは違っていて、特に気になったのは音場の中で定位の出来る様(さま)。
僕のシステムと部屋ではスピーカーの後にもう一(ひと)部屋出来た様な奥行が出て、スピーカーの外側にもリリース成分がサーっと
拡がっていくようなのを善しとしていた。大概はこの拡がりを意識しすぎると定位の実在感が薄くなったりして、つまらないものになってしまう。
MUSES03はその点は難なくクリアーしていて、さすがと思うのだが、ときおり、また、ソースによっては定位の位置が変に上寄りに感じられる事があるのだ。
程度HIのレベルは落ち着いた後なので、この点は少し気になる。やぱり低域のエネルギー感のようなものがOPA627(BP)の方があるからなのだろうか?

結論としては、先週に十数年慣れ親しんだOPA627(BP)に戻してしまっている。
モチロン、MUSES03の方がOPA627(BP)よりも開発年は新しいし、その間にいろいろと問題になった要素(何?)なども解決されているのだろう。

ただ、MUSES03では、OPA627(BP)の音が出た瞬間のパッと拓ける様な感じ・・・鮮度とか切れ味と言うのとはちょっと違う、何というか・・・
少し魔法チックな目の覚める様な感じ・・・は、とうとう聴けなかった。十何年間、馴染んでしまった弱みもある。それに、わずかにこの一点だけで、
OPA627(BP)を使っている訳ではないとしたいのだが、僕の気持ちの中ではこの点が大きな比重を占めてしまっているのだろう。

他の使い方(ヘッドフォンアンプとか)や回路条件ならば、もっと違う評価となるのかもやしれない。
「鳴らせられなかっただけじゃん!!」という負けた気持ちもどこかにあり、記事にするのを止めようかと思っていたけど、ヨソ様は何を云っているのかな?
と調べてみると、市販のセットにソケットを付けて載せ替えて云々(そうでない方もいらっしゃるけど)なので、気を楽にして言いたい事を言ってみた。

ま、それでも、僕の知っているオペアンプ(怪しげなディスクリのオペアンプなどを入れても)の中では第3位。堂々の銅メダルなのである。

by afuroyan | 2021-03-22 18:57 | audio | Comments(0)
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