いったいがた
現在、4D32のアンプはシャーシー構造が行き詰ったので、トランスを調達したはものの放置p.

夏ぐらいだったかな?ふとした瞬間に昔聴いた音がパッと頭に浮かんで(脳内再生)、「あれは何処で聴いた音だっけ?」
と、思い起こしてみると、どうやら中央線沿線(新宿かな?御茶ノ水かな?)の中古屋で聴いたパラゴンの音らしい(20年以上前)。
ジャズでは無く、クラシック(ベートーヴェンのピアノソナタ)が鳴っていた。詳しくどこがどうのとは言えないのだけど、
コチッと凝縮された音像で、落ち着いた、静かな、とても印象的な音がそこでは鳴っていたように思う。
頭に浮かんで(脳内再生)、しばらくは「あの安定感と言うか、落ち着いた静かな感じってどこから来るんだろう?」と考えていた。

丁度その頃、MJでJBLのスピーカーの開発史の特集があって、パラゴン、メトロゴンの記述があった。
「ステレオコンプリート型」だそうな。読んでいて、また、少し前の事を思い出す。ここへ越してきてまずはサブ.を鳴らした時のことだ。
その時はフローリングにスタンドをそのまま置いたのだけど、階下への漏音防止なのかフローリングはフワフワで、スピーカーは
「左右でバラバラ・勝手に動いている」感じで、おかしな音だった。ラックの棚板をスタンドの下に敷くと少しは改善するが、まだおかしい。
記事には書かなかったけど、角材で左右のスピーカーを突っ張り棒のように連結すると俄然良くなるんだな。
でもこの時は、「やっぱりある程度の口径のウーハーじゃないとダメだな」みたいな方が優先なモードになってしまって、
左右スピーカーの一体性みたいなところについては、考察が足りなかったように思う。

つまり、左右別個(べっこ)の振動モード?で動いていたら良好な再生は出来ないのでは?というギモンが湧いたのだ。

そう思って、先のパラゴンの事と併せて考えると、ステレオ再生では左右のメカニカルアース?の事も考えていかないといけないのでは?
さらには、左右のメカニカルアース問題の無いモノラル(良いよねぇ シングルユニットならなおさら)再生の事や、
あまりにch数の増えてしまったマルチチャンネル(サラウンド)にも考えは及ぶ。フロントとリアやサラウンドバックであっちこっち勝手に
動いて(振動して)いて、一体どんな世界を再生しようと言うのか?(あ、脱線)

両親宅へ行った帰りにアキバ.でスピーカー屋をのぞいた。フォステクスのFEシリーズの8cmのヤツが小さな箱に入って鳴っていた。
TWじゃないの?思うぐらい低音が出ない(fo=150Hz位)のだけど、不思議と清々しい音で鳴っていてハッとした。
家に帰ってこのユニットの、画像検索をしていたら故長岡先生のMX-15というのが目に留まった。
おお、一体型でかつ、音場型スピーカーじゃん!!・・・という訳で早速作ってみようかな・・・と思ったけど、まずは手持ちで実験。

マトリクススピーカー(スピーカーマトリクスじゃないよ)なので左右のSPは差信号で低音が出ないから適当(イヤ適切)なスピーカーで、
そしてセンターで低音をかせぐとしてサブ.改をあてがう。大方、能率(86dB/W/m)が同じスピーカー2種3台でまずはそれらしいのを組んでみた。
f0125367_21423960.jpg
真ん中L+R、左側L-R、右側R-L、の3台のスピーカーでステレオ再生をする。ステレオだったら左右2台のスピーカーで事足りるトコロを、
3台ってどういうこと?と思うけど、まずは色々と聴いてみる。

メジャーレーベルのお金のかかったクラシック録音だと全然面白くない。ラジカセの様なチンマリとした音ですね。でも、顔を近づけて行って、
そう、距離にして数十センチくらいのニアフィールドで聴くと何だかカチッとしたスタティックな世界が現れてきて何だかこれはこれで、
一体型(同じ台に載っているだけだけど)の良さなのか、パラゴンの時の落ち着いた感じの音にも通じると思った。
一方、マイナーレーベルのシンプルな録音を聴いてみると、あら不思議、スピーカーが消える。たかだか、左右の間隔は数十cmなのに
そのはるかに外側に音が定位するし、奥行きや高さ方向の情報のようなモノを感じる事も出来る。
自分で録った航空祭の生録などは、リア(自分の後ろ)にまで飛行機の移動感があるし、横方向には周りの人のガヤが定位していてギョッとしたりする。
あと、面白いのはエレクトリカルなポピュラーのアルバム。「そういう成分が入っていれば」のエクスキューズが付くけど、結構愉しめる。
つまり、再生するソースにそういう情報が入っていれば出るし(面白い)、入っていなければ出ない(何だかあんまり面白くない)
・・・つまり、「ソースを選ぶ」スピーカーというネットの先達の記述通りなのだ。

で、実験で大方の関心事について確認することができたのでMX-15、秋の?工作に作ってみた(人生何度目かのデッドコピーだけど)。
f0125367_1542140.jpg
実験の時よりコンパクトで、3つのユニットも同一なのでまとまりが良い音がする。
遊びに来てくれていた従弟(叔父の息子なので弟としたが僕より微妙に年上)にも聴いてもらったが、その見かけや部屋の状態を
無視した音の出方や、ふわりとした空気感を伴う音場のでき方を、そして音楽そのものを楽しんでもらえたと思う。
ただ、バスレフのダクトが上方に付いてはいるけど、低音が出ない。メインのウーハーをサブウーハーとしてつなぐとかしないと
常用スピーカーとしては使えない。その点は8cmフルレンジの限界なのかなぁとも思う。

今回、左右スピーカーの一体性みたいなところから始まって、MX-15の製作までやってみたが、既存(ステレオ、サラウンド)の
再生方式・形態にまで考え及ぶような、多くの示唆に富んだ体験をすることができた。
僕はサラウンドをやらないので、コンベンショナルな2chオーディオが、これから何処へ行ってしまうかがとても心配である。
再生系の方ではPC環境を取り込んで(に取り込まれて?)ハイレゾ辺りで続いて行くのだろうけど、再生形態(スピーカーの方)でも
さらに研究していかなければならない課題(上記の様なシステムの在り方や旧態歴然としたスピーカーそのもの等々)があり、
引き続きそれらには、注意、関心を払っていかねばならないと考えている。


翌日追記
>メジャーレーベルのお金のかかったクラシック録音だと全然面白くない。ラジカセの様なチンマリとした音ですね。
何だか読み直したら、ここの部分が変に思えてきた。いつも聴いている場所から、幅数十cm程度の見込み角では良好なステレオ効果を
得られないという事なのか、それともマルチマイク録音等では自然なアンビエント情報を得られない事を言っているのか?
(加えては一体型のメリットとマトリクスの効果?をキチンと分けて検証することが出来ていませんね)
オーディオを聴く時には、こういった効果(音ですね)を聴くのみではないのはモチロンなのだけど(音マニアではないので)、
こういうのがキチンと聴こえてくると「音楽そのもの」への集中力や理解が深まるような気がしている(自分が楽器を演奏する側でもあったからかなぁ)
[PR]
by afuroyan | 2015-12-20 23:46 | audio | Comments(2)
Commented by bmwk_rs at 2015-12-21 06:58
モノラルの良さの一因なんですね。
左右のメカニカルアースをマトリクスではない方式で実現すれば低音不足は解決できるのでしょうか。
それとももっと大口径にすべきでしょうか。
あ、パラゴンを入手するとか(笑)
Commented by afuroyan at 2015-12-21 21:37
bmwk_rsさん、どうもです<(_~_)>
ちょっとだけSP盤いじっていた時にLRの間に出来るファントムのモノより、片chだけ鳴らしてみた方が音楽の聴こえ方が好ましかったんです。
その辺りから考えていたことなのですが、もう少し考えてみたら当たり前のことでした。
ステレオの次元になったとたんに、定位や音場(それだけではなく情報量)の観念が出てきてしまいましたが、それらもキチンと出してやった方が、
演奏をより良く聴くことが出来ると思います。
>左右のメカニカルアースをマトリクスではない方式で実現すれば
今回、勢いマトリクスピーカーを作っちゃいましたが、一体型のメリットとマトリクスの効果?を明確に分離して考察することはできませんでした。
本来ならこんな http://goo.gl/4kgahe ;ケムンパスD よっしーさんのページより SPを作ってみても良かったかもしれません。
あと、やっぱり床ですね。借家住まいではどうにもなりませんが、スピーカーの乗る側はコンクリを打って…なんて言っている人もいるくらいです。
>あ、パラゴンを入手するとか(笑)
いつもありがとうございます。学生の頃は変な家具調スピーカーだな…位にしか思っていなかったのが恥ずかしいです。
モノ⇒ステレオの変遷期にこれだけのモノを開発できたのはやっぱり凄い事だと思っています。
モチロン、お値段もスゴイことになっているので、もう少し長く作ってくれていたらなぁなんて、ボンヤリと考えています。
<< うっすらと・・・ ゆがむ >>